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建具工事

建具とは、ドア、窓、障子、襖など、建物の内部を仕切る開閉できる設備です。
建具工事は建具を取り付ける工事で、木製建具工事、アルミニウム合金製建具工事、鋼製ドア工事、鋼製重量シャッター工事等があります。

目次

建具の種別

・機能による種別……出入り口用建具、窓用建具、区画用建具
・材質による種別……木製建具、アルミニウム合金建具、鋼製建具
・開閉方法による種別……片引き、引込み、引違い、上下げ、突出し、倒し、横軸回転、縦軸回転、片開き、両開き、折りたたみ、はめ殺し、内開き、外開き、自由開き

 

木製建具工事

木製建具の構成

框:建具周囲を固める骨のうち縦方向の細長い材
桟:横方向の骨の総称
組子:框と桟の間に組み込まれる細長い材
鏡板:板戸の框と桟の間にはめ込まれる1枚板
腰板:ガラス戸や障子の下部にはめ込まれる板
ガラリ羽:鎧戸、雨戸などのガラリ部分に、日照調整や換気のために配する細長い板
定規縁:両開き、4枚引き違いの建具の合わせ目の隙間を隠すために取り付ける細長い材
心材:フラッシュ戸の框と桟の間に配する中骨、コア材

木製建具の性能表示

建具の性能は次の三つによって示されます。
・開閉性
可動部分の繰返し開閉回数と建具の開閉状態によって表示します。
測定は目視で行います。
・安全性
外力に対する安全性は、建具のねじれ・剛性、つり元の剛性によって表示します。
また、使用者に対する安全性は、材料の毒性・形状によって表示します。
測定は目視で行います。
・耐久性
通常の使用に耐えうる年数によって表示します。
測定は目視で行います。

木製建具の呼称

・フラッシュ戸(含戸襖)
・板戸(唐戸・腰唐戸・鏡戸・鎧戸など)
・ガラス戸
・格子戸
・障子(雪見障子・吾妻障子など)
・襖(源氏襖・太鼓張り襖など)

材料、部材、部品

木材の材質は日本農林規格によって定められています。
見え掛かり部には等級が1等の木材を、見え隠れ部には2等の木材を使用します。
含水率15%以下の芯去り材を使用します。開き建具の吊り元框には保持力の高い樹種のものを使用します。
合板の等級は、外壁と水のかかる場所では、1等1類、その他では1等2類とします。
板厚はフラッシュ戸の表面材で3mm以上、その他は5.5mm以上とします。

接着剤の種類

用途に応じて以下のような接着剤があります。なお、接着剤はすべてJIS規格品を使用します。
・フェノール樹脂木材接着剤
外壁や頻繁に水がかかる場所に設置する建具に用います。
・ユリア樹脂木材接着剤
やや湿気の高い場所に設置する建具に用います。
・酢酸ビニル樹脂エマジョン木材接着剤
湿気や水のない場所に設置する建具に用います。
・壁紙施工用でん粉系接着剤
襖紙などを張る場合に用います。

木製建具用の丁番 

木製建具には長さ127mm、厚さ2.5mm、ステンレス鋼製の丁番を用います。木ねじは4.1mm径のものを10本使用します。
建具の高さが1.82m以下なら丁番の枚数は2枚、それを超える場合は3枚とします。

製品、製作、取付け

製品の形状、寸法、性能は設計図書に準拠します。作業の順序は次の通りです。

現場実測――施工図・施工要領書の承認――材料見本の提示――組立て見本の提示――製作――検査・養生――運搬・保管――取付け――現場養生

※建材を探す →  「建具工事」和式建具木製ドア接着剤丁番
 

アルミニウム合金製建具工事

寸法

建具の寸法のおさえ方は、枠の幅および高さの内法寸法によります。
ただし、ドアの内法高さは、床仕上げ面からの寸法とします。

性能

耐風圧性、気密性、水密性、遮音性、断熱性、開閉性はJISに定める等級によって区分します。
ただし、防火性は建築基準法の規定による乙種防火戸の認定によって表示します。
また、耐久性は通常の使用に耐えうる年数によって表示します。

材料、部材、部品

主材には、日本工業規格に適合する押出し形材を使用します。
表面処理はJIS による無着色複合皮膜(B種)とします。

アルミニウム合金の表面処理

・複合被膜
JIS規格によります。
A種、B種がある。
A種:腐食しやすい場所用。酸化被膜9μm以上の上に塗膜12μm以上。
B種:一般的な場所用。酸化被膜9μm以上の上に、塗膜7μm以上。
表面処理方法には、無着色陽極酸化被膜の上に塗膜する方法と、着色陽極酸化被膜の上に塗膜する方法があります。
・被膜
JIS規格によります。
表面処理方法には、無着色陽極酸化被膜と、着色陽極酸化被膜の二種類があります。

アルミニウム合金製建具の種類

・普通建具
普通サッシ:耐風圧性80以上、気密性120以上、水密性10以上のもの。
普通ドア:耐風圧性80以上のもの。
・防音建具
防音サッシ:耐風圧性80以上、気密性120以上、水密性10以上、遮音性25以上のもの。
防音ドア:耐風圧性80以上のもの。
・断熱建具
断熱サッシ:耐風圧性80以上、気密性120以上、水密性10以上、断熱性0.25以上のもの。
断熱ドア:耐風圧性80以上のもの。
・防火戸
建築基準法の規定による認定を受けているもの。

製作、取付け

施工図の承認――製作――運搬・保管――取付け施工
という順番で工事を実施します。
その際に以下の点に注意します。
・アルミニウム面に電食が生じないように、異種金属の直接接触を避けます。
・アルミニウム材がアルカリ性材料に接する箇所には、耐アルカリ性塗装を施します。
・鋼材の力骨、補強材、アンカーには、亜鉛メッキ処理をした鋼板を使用します。雨水や結露水に接する所は、さらに防錆塗装を施します。
・運搬中に変形しやすいものは、鋼材で補強するか木材で荷造りして保護します。また、運搬中の部品が損傷しないように、重ね平積みは避けます。

鉄筋コンクリート造への取付け工法

・水平、鉛直、出入を正確に仮止めし、アンカーをコンクリート躯体のアンカー下地金物に溶接してから、本取付けを行います。その際、建具の位置、建入れ、ねじれ、開き勝手などに注意します。
・コンクリート躯体と建具の隙間にはモルタルを充填します。なお、外部建具周囲の充填モルタルに用いる防水剤には、塩化カルシウムのように金属の腐食を促進するものを使わないように気をつけます。
・モルタルの充填が困難な箇所に用いる部材は、あらかじめモルタル詰めをしてから取付けます。
・鉄骨造、ALC造壁体の場合も鉄筋コンクリート造の場合に準じます。

 

鋼製ドア工事

鋼製ドアの主な種類

・防火戸(防火区画用)
戸の種類:両面フラッシュ戸
枠の種類:普通枠
用途:防火戸
・玄関用ドア
戸の種類:片面フラッシュ戸、両面フラッシュ戸
枠の種類:普通枠、気密枠
用途:防火戸、防音ドア、断熱ドア、普通ドア
・ホテル用ドア
戸の種類:両面フラッシュ戸、両面フラッシュ戸
枠の種類:普通枠、気密枠
用途:防火戸、防音ドア、普通ドア
・オフィス用ドア
戸の種類:両面フラッシュ戸、框戸
枠の種類:普通枠、気密枠
用途:防火戸、普通ドア、防音ドア、断熱ドア
・工場・倉庫用ドア
戸の種類:片面フラッシュ戸、両面フラッシュ戸
枠の種類:普通枠
用途:防火戸、普通ドア、防音ドア、断熱ドア
・店舗用ドア
戸の種類:両面フラッシュ戸、框戸
枠の種類:普通枠
用途:防火戸、普通ドア
・身障者用ドア
戸の種類:両面フラッシュ戸
枠の種類:気密枠
用途:防火戸・普通ドア
・病院用ドア
戸の種類:両面フラッシュ戸、框戸
枠の種類:気密枠
用途:防火戸・普通ドア・防音ドア

施工

・鋼製ドアの形状、寸法、性能は設計図書によります。
・作業順序は以下の通りです。
施工図の承認――製作――運搬――取付け施工

施工時の注意点

・鋼製ドアの取付け施工は、原則として製作者が行います。
・現場管理者はサッシ施工技能士の有資格者が務めます。

工場組立て完了後の寸法許容差

・枠の寸法許容差は内法幅で±1.5mm、内法高さで±1.5mm、見込み寸法で±1.0mm、対辺の内法寸法差で2.0mm、対辺の外法寸法差で2.0mm。
・戸の寸法許容差は外法幅で±1.5mm、外法高さで±1.5mm、見込み寸法で±1.0mm、対角寸法差で3.0mm、ねじれ・反りで2.0mm。
・金物の取付け位置の許容差は±3.0mm。
・枠と戸のすきまの許容差は1.0mm。

※建材を探す →  「建具工事」鉄製ドア
 

鋼製重量シャッター工事

操作方法による重量シャッターの種別

・電動式
両面操作式:シャッターのどちら側からでも開閉できるように押しボタンスイッチを設ける方式です。
一斉操作式:一箇所の押しボタンスイッチで二箇所以上のシャッターを同時に開閉する方式です。
遠隔操作式:シャッターから離れた所にある押しボタンスイッチで開閉する方式です。

・手動式
上部手動チェーン式:チェーンホイールに掛けたチェーンを引いてシャッターを開く方式です。閉じるときはブレーキ開放紐を引いてシャッターを下ろします。
上部手動フック式:巻き上げフックの反復牽引によってシャッターを開く方式です。閉じるときは下降用フックを引きます。
下部手動式:ハンドルで巻き上げてシャッターを開く方式です。閉じるときはサムピースを回転させます。

スラットに使用する鋼板の厚さ

防火シャッター:1.5mm以上
防煙シャッター:1.5mm以上
乙種防火シャッター:0.8mm以上1.5mm未満
一般シャッター:0.8mm以上

重量シャッターの種類

・防火シャッター
電動式、手動式、フック式があります。防火区画に用います。
・防煙シャッター
電動式、手動式、フック式があります。防火・防煙区画に用います。
・一般重量シャッター
電動式と手動式があります。一般外周壁の開口部に用います。
・グリルシャッター
電動式と手動式があります。一般外周壁の開口部に用います。
・コンビネーションシャッター
電動式と手動式があります。一般外周壁の開口部に用います。
・耐風シャッター
電動式です。一般外周壁の開口部に用います。
・高速シャッター
電動式です。一般外周壁の開口部に用います。
・水圧開放シャッター
電動式と水圧式があります。無窓階の開口部に用います。
・遮音シャッター
電動式です。一般外周壁の開口部に用います。
・防爆シャッター
電動式です。危険物貯蔵庫の開口部に用います。
・横引きシャッター
電動式です。直線・曲線開口部に用います。

施工にあたっての注意点

・防火・防煙シャッターは、随時手動で閉鎖できるものとします。
・防煙シャッターは国土交通省告示第2564号の構造基準に合格したもので、遮煙性は内外の空気圧力差2kgf/m2における通気量が0.2m3/2・min以下のものとします。
・火災の感知方式は煙感知方式とし、シャッターは煙感知器と連動してブレーキが解放されて自重降下する構造とします。
・外周用のシャッターは、建築基準法施行令に定める高速圧、風力係数から算定される風圧力に耐えるものとします。
・内法幅8m以下、内法高さ4m以下の重量シャッターの耐久性は、15年以上の使用、または10,000回以上の使用に耐えられるものとします。
・重量シャッターの降下速度は2m/min以上を標準とします。
・電動シャッターにはエマージェンシースイッチを設けます。
・内法幅5m以上、または15m以上の下部手動式開閉機を使用したシャッターには、ワイヤーロープの切断による急激な降下を防止する安全装置を設けます。

※建材を探す →  「建具工事」鉄製シャッター
 

用語

木製建具工事

・框
建具周囲を固める骨のうち縦方向の細長い材
・桟
横方向の骨の総称
・組子
框と桟の間に組み込まれる細長い材
・鏡板
板戸の框と桟の間にはめ込まれる1枚板
・腰板
ガラス戸や障子の下部にはめ込まれる板
・ガラリ羽
鎧戸、雨戸などのガラリ部分に、日照調整や換気のために配する細長い板
・定規縁
両開き、4枚引き違いの建具の合わせ目の隙間を隠すために取り付ける細長い材
・心材
フラッシュ戸の框と桟の間に配する中骨、コア材

アルミニウム合金製建具工事

・先付け工法
鉄筋コンクリート造の場合に、躯体の打設に先立って建具の取付けを行う工法
・サッシ・ドア
開口部用建具・出入口用建具
・表面処理
アルミニウムおよびアルミニウム合金の部材の有効面に施される処理。皮膜処理や下地処理の上への塗装などを指します
・方立て
連窓の中柱。または、はめ殺しサッシや袖付ドアの中間にあるたて柱
・無目
段窓の間に納まる横材。または、欄間付ドアの仕切り横材
・たて骨
枠内に入って開口壁材と接せず、固定された柱。たとえば、片引きサッシにおけるはめ殺し部と合さった部材など
・中骨
枠に入って開口壁材と接せず、固定された横骨
・水切り板
サッシ下枠の下部に水を切るために取り付ける部材
・額縁
窓や出入口の枠と壁の境目を隠すために取付ける化粧板
・膳板
窓の下枠の室内側に額縁の一部として取付ける化粧板

鋼製重量シャッター工事

・シャッターカーテン
スラットと座板で構成される開口部をふさぐもの。シャッターを開くときには主として上部に巻き込みます
・スラット
鋼板をロール成型したもの。シャッターカーテンの構成部品
・座板
シャッターカーテンの下端に取付ける部品
・巻取りシャフト
シャッターカーテンを巻き込む軸
・ガイドレール
シャッターカーテンの左右の案内レール
・リミットスイッチ
電動シャッターの開放・閉鎖の動作を所定の位置で自動的に停止させるスイッチ
・エマージェンシースイッチ
シャッターカーテンの異常巻込みを防止する装置

 
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