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地盤調査

基礎工事を行うのに必要な情報を得るために、地盤の地質構成、地下水位、各層の強度や特性などを調査・試験することを地盤調査といいます。

目次

地盤調査

地盤の性質や地層の状態は、直接見ることが出来ないので、ボーリングや試験掘、標準貫入試験等によって調査する必要があります。
設計、基礎の設計、施工に必要な情報を得るために行う調査のことを地盤調査といいます。
地盤調査には事前調査と本調査があります。

事前調査

□目的
基礎の形態、形式を推定し、決定するために行います。
また、本調査の適切な計画を立てるために行います。

□調査項目
地盤構成の概要 、各層の土質の硬軟 、地下水位及び水脈 、地下埋蔵障害物(ガス管、水道管、配水管等など) 、土壌汚染調査 等を調査します。
□方法
敷地周辺の既存資料を収集します。周辺の地形から地盤の概要を推測します。
周辺の建築物の基礎に関する調査を行います。

本調査

□目的
建築物の設計、基礎の設計、施工実施に必要な地盤資料を得るために、事前調査を参考にして行います。
□調査項目
基礎の支持力、沈下の可能性の有無、地盤の構成、地下水位、施工に対する影響、といった項目を調査します。
□調査方法
調査方法には、探査かん調査、試験掘、標準貫入試験、静的貫入試験、ボーリング試験、土質試験、ベーン試験、物理的探査、平板載荷試験、杭打試験、杭載荷試験等があります。
周辺状況、地盤の状態等に見合った調査方法を選択することが大切です。また、土壌汚染調査の必要がある場合は、このときに合わせて、同時に行う方が効率的です。
□調査深度
調査深度は、必要地耐力の連続地盤が3〜4m続いており、予定建築物の幅の1.5から2倍程度の深さで、しかも基礎深さと基礎スラブ短辺の長さに形状係数(2又は3)を掛けたものと杭の長さの合計以上の深さでなければなりません。

 

各調査方法の特徴

探査かん調査

径25mm程度の鉄筋を地下に突き差し、硬層の深さを推定する簡便な方法です。
調査深度は1.0〜1.5m位までしか調査できません。

試験掘

敷地の要所を所定の位置まで実際に掘って、地下水の状態や地耐力の見当をつける方法です。孔径は1.5〜2.0m程度にします。

標準貫入試験

スタンダード・ベネトレーションテスト(N値)ともいいます。
一般的な地盤調査方法です。
□試験方法
標準貫入試験器を使用します。
重量63.5kgの重錘を、高さ75cmの位置から落下させ、打込み、30cm貫入するのに要する打撃回数を数えます。これがN値です。
このN値が標準貫入値で、土の締まり具合を判断する基準となります。
粘土質地盤でも利用されますが、砂質地盤の方がよい結果が出ます。
サンプラーに採取された土は試料として、使用されます。

ボーリング試験

精度の高い調査結果を得られます。
ボーリング試験には、ウォッシュ、パーカッション、ロータリーの3種類があります。
□ウォッシュ
ロッドの先端にチョッピングビット刃先金物を付けて、水を注入しながら土を押し上げてスライム土の切りくずをすくい上げて標本にします。
砂、砂利層に有効 です。
□パーカッション
ヒット刃型を有する金具の上下動により土砂、岩石を破壊し穿孔します。
その後に、ベイラー(スライム採取装置)によってスライム(堀りくず)を排出します 。
□ロータリー
ビットを回転して土を削りとって穿孔します。スライムを泥水ポンプで排出します 。

その他の試験・調査

□物理地盤探査
電気抵抗法、弾性波法等があります。
□電気抵抗法
地中に電流を流し、地下層の抵抗値とその変化から土質状態を推定する方法です。
□弾性波法
火薬によっての地盤振動から土質を推定する方法です。
□ベイン試験
幅75cm前後の十字翼(ベイン)を地中に押し入れ、ゆっくりと中心軸を回転させ、十字翼が受ける土の抵抗値から、そのせん断強度を求めます。
□サンプリング
土を採取することをサンプリングといいます。サンプラーを用います。
軟弱粘土または砂地ではコンポジット・サンプラーを用います。

調査結果

調査結果は、各地層の深さ・層厚・層名・水位・土質記号・標準貫入試験のN値等を記入した柱状図として表されます。
また、連続して調査を行い、得た調査結果をつなぎ合わせて、地層想定図を作成します。
サンプリングした試料の土質試験を行うことにより、土の性質がわかります。

 

参考 (標準貫入試験による地盤結果報告書)

地質調査報告書

地盤結果報告書には、地層想定図が記載されています。
地層想定図には地層の種類や深さ及びN値や地下水位が記載されています。
それらの資料からの判断として、基礎の種類、基礎深さ、等が記載されています。

 

地耐力

地盤とN値と推定地耐力

岩盤:N値
砂盤:N値
土丹盤:N値
礫層密なもの:N値= 、推定地耐力= 、
礫層密でないもの:N値= 、推定地耐力= 、
砂質地盤密なもの:N値= 、推定地耐力= 、
砂質地盤中位なもの:N値= 、推定地耐力= 、
砂質地盤ゆるいもの:N値= 、推定地耐力= 、
砂質地盤非常にゆるいもの:N値= 、推定地耐力= 、
粘土地盤非常に硬いもの:N値= 、推定地耐力= 、
粘土地盤硬いもの:N値= 、推定地耐力= 、
粘土地盤中位なもの:N値= 、推定地耐力= 、
粘土地盤やわらかいもの:N値= 、推定地耐力= 、
粘土地盤非常にやわらかいもの:N値= 、推定地耐力= 、

建築基準法施工令による規定

長期許容応力度(単位:k N/m2) 短期に生じる力に対する許容応力度(単位:kN/m2)
短期の許容応力度は長期に対する許容応力度のそれぞれの数値の2倍とします。

 

土質試験

目的

基礎の設計を行う前に、土のせん断強さや圧縮強さを知るために行います。
サンプリングした土を試験する場合と、現地で行う場合とがあります。
土のせん断強さや圧縮強さを知るためには、土質試験が必要です。
現地で行う試験は、土の沈下量を推定する必要がある場合です。
これらの試験結果は、施工時における対策にも利用されます。
具体的には、建築物に地下がある場合の土圧や、地下水の影響を知るために必要です。
地耐力がない場合の対策として行う、地盤改良の資料として必要です。

JIS規格に準ずる試験方法

□土粒子の比重試験
a.土の含水量試験
b.土粒度試験
c.液性限界試験
d.土の塑性限界試験
e.遠心含水当量試験
f.現場含水当量試験
g.土の収縮係数試験
h.土の突固め試験

JASSの規定による試験方法

a.透水試験
b.毛管透水試験
c.圧密試験
d.一軸圧縮試験
e.せん断試験
f.三軸圧縮試験

土質の分類と概要

礫:岩石または鉱物の変化した石で径40mm以上
玉石:岩石または鉱物の変化した石で径20mm以上
砂:土の粒度分析により径0.05〜0.25mmのもの
土丹:ある程度粘着力のある固結した鉱物質粒子で、密度が高く岩質を帯びています
粘土:顕微鏡的微粒子からなる粘性、塑性の大きい土(粒度分析で0.001〜0.005mm)
無機シルト:比較的粘着カの乏しい鉱物質の沈泥
有機シルト:貝殼、有機物を含む、多少粘着カある沈泥
ローム:風積火山灰を主成分とする褐色の土、関東地方に分布します
ピート:柚物が腐食してできた土で繊維質を帯びています
上記の内大きく性質の異なる、砂と粘土について、性質の対比を示します。
性質が大きく相違するため、試験方法から設計、基礎の設計、条件による対策、考慮する点まで相違するため、選択を誤ると建築物に大きな影響を与えます。
具体例としては、杭の設計における、採用杭種の違いや地耐力がない場合の地盤改良方法の違いがあります。

砂と粘土の性質

□砂
透水係数:大きい
圧密性:小さい
可塑性:なし
不覚乱資料:採集しにくい
乾燥収縮:しにくい
せん断強さの調査、試験方法
圧縮強さの調査、試験方法
□粘土
透水係数:小さい
圧密性:大きい
可塑性:あり
不覚乱資料:採集しやすい
乾燥収縮:しやすい
せん断強さの調査、試験方法
圧縮強さの調査、試験方法

 

地耐力試験と杭支持力試験

地盤調査によって、地耐力が得られなかった場合は、地盤改良や杭基礎行なう必要があります。このような対策を講じた場合、必要な地耐力や杭支持力が期待通りの成果が出ているかどうかを判断する必要があります。その場合の試験方法を以下に記載します。

平板載荷試験

・直径30cmで下面が平滑な厚さ25cm以上の鋼板製の円形の載荷板を用います。
・荷重は、計画最大荷重を8段階以上に等分割して載荷する。荷重保持時間は約30分とします。
・荷重沈下曲線における極限支持力度、あるいは最大荷重度の1/3のうち小さい方を許容支持力とします。

杭載荷試験

・載荷重としては想定している長期鉛直支持力の約3倍とします。
極限支持力以下または基準支持力以下の値の1/3を許容鉛直支持力推定に用います。

杭打試験

・適当な杭打ち機により、杭打ち試験を行う。必要に応じて貫入量、リバウンド量を測定します。
・杭に加える打撃のエネルギーと貫入量との関係から公式を用いて、杭の支持力を求めます。

試験結果

・上記の試験を行った場合は、試験結果報告書が提出されます。
このような試験結果報告書は、建築物の完了検査においても必要な書類です。

杭の支持力の算定

・杭の支持力の算定や施工方法を杭施工計画書として提出する必要があります。
・杭の支持力は、地盤の強度から決まる支持力と、杭自体の強度から決まる支持力があります。

※調査サービス →  「一般共通事項」地耐力試験平板裁荷試験
 
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