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エネルギーの使用の合理化に関する法律

目次
 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 基本方針等(第三条・第四条)
 第三章 工場に係る措置等
  第一節 工場に係る措置(第五条―第二十条)
  第二節 指定試験機関(第二十一条―第三十五条)
  第三節 指定講習機関(第三十六条―第三十八条)
  第四節 登録調査機関(第三十九条―第五十一条)
 第四章 輸送に係る措置
  第一節 貨物の輸送に係る措置
   第一款 貨物輸送事業者に係る措置(第五十二条―第五十七条)
   第二款 荷主に係る措置(第五十八条―第六十五条)
  第二節 旅客の輸送に係る措置等(第六十六条―第七十条)
  第三節 航空輸送の特例(第七十一条)
 第五章 建築物に係る措置(第七十二条―第七十六条)
 第六章 機械器具に係る措置(第七十七条―第八十一条)
 第七章 雑則(第八十二条―第九十二条)
 第八章 罰則(第九十三条―第九十九条)

 附則


エネルギーの使用の合理化に関する法律法
エネルギーの使用の合理化に関する法律法施行令

エネルギーの使用の合理化に関する法律法


(昭和五十四年六月二十二日法律第四十九号)

最終改正:平成二〇年五月三〇日法律第四七号



第一章 総則


(目的)
第一条  この法律は、内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保に資するため、工場、輸送、建築物及び機械器具についてのエネルギーの使用の合理化に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「エネルギー」とは、燃料並びに熱(燃料を熱源とする熱に代えて使用される熱であつて政令で定めるものを除く。以下同じ。)及び電気(燃料を熱源とする熱を変換して得られる動力を変換して得られる電気に代えて使用される電気であつて政令で定めるものを除く。以下同じ。)をいう。
2  この法律において「燃料」とは、原油及び揮発油、重油その他経済産業省令で定める石油製品、可燃性天然ガス並びに石炭及びコークスその他経済産業省令で定める石炭製品であつて、燃焼その他の経済産業省令で定める用途に供するものをいう。


第二章 基本方針等

(基本方針)
第三条  経済産業大臣は、工場又は事業場(以下単に「工場」という。)、輸送、建築物、機械器具等に係るエネルギーの使用の合理化を総合的に進める見地から、エネルギーの使用の合理化に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定め、これを公表しなければならない。
2  基本方針は、エネルギーの使用の合理化のためにエネルギーを使用する者等が講ずべき措置に関する基本的な事項、エネルギーの使用の合理化の促進のための施策に関する基本的な事項その他エネルギーの使用の合理化に関する事項について、エネルギー需給の長期見通し、エネルギーの使用の合理化に関する技術水準その他の事情を勘案して定めるものとする。
3  経済産業大臣が基本方針を定めるには、閣議の決定を経なければならない。
4  経済産業大臣は、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、輸送に係る部分、建築物に係る部分(建築材料の品質の向上及び表示に係る部分を除く。)及びエネルギーの消費量との対比における自動車の性能に係る部分については国土交通大臣に協議しなければならない。
5  経済産業大臣は、第二項の事情の変動のため必要があるときは、基本方針を改定するものとする。
6  第一項から第四項までの規定は、前項の規定による基本方針の改定に準用する。

(エネルギー使用者の努力)
第四条  エネルギーを使用する者は、基本方針の定めるところに留意して、エネルギーの使用の合理化に努めなければならない。


第三章 工場に係る措置等

  第一節 工場に係る措置

(事業者の判断の基準となるべき事項)
第五条  経済産業大臣は、工場におけるエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、次に掲げる事項並びにエネルギーの使用の合理化の目標及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関し、工場においてエネルギーを使用して事業を行う者の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
一  燃料の燃焼の合理化
二  加熱及び冷却並びに伝熱の合理化
三  廃熱の回収利用
四  熱の動力等への変換の合理化
五  放射、伝導、抵抗等によるエネルギーの損失の防止
六  電気の動力、熱等への変換の合理化
2  前項に規定する判断の基準となるべき事項は、エネルギー需給の長期見通し、エネルギーの使用の合理化に関する技術水準その他の事情を勘案して定めるものとし、これらの事情の変動に応じて必要な改定をするものとする。

(指導及び助言)
第六条  主務大臣は、工場におけるエネルギーの使用の合理化の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、工場においてエネルギーを使用して事業を行う者に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、同項各号に掲げる事項の実施について必要な指導及び助言をすることができる。

(第一種エネルギー管理指定工場の指定)
第七条  経済産業大臣は、政令で定めるところにより算定したエネルギーの年度(四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)の使用量が政令で定める数値以上である工場をエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある工場として指定するものとする。
2  工場を設置している者は、当該工場の前年度における前項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの使用量が同項の政令で定める数値以上であるときは、経済産業省令で定めるところにより、当該工場のエネルギーの使用の状況に関し、経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に届け出なければならない。ただし、同項の規定により指定された工場(以下「第一種エネルギー管理指定工場」という。)については、この限りでない。
3  第一種エネルギー管理指定工場を設置している者(以下「第一種特定事業者」という。)は、当該工場につき次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に、第一項の規定による指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  事業を行わなくなつたとき。
二  第一項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの年度の使用量について同項の政令で定める数値以上となる見込みがなくなつたとき。
4  経済産業大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、当該工場につき同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。
5  経済産業大臣は、第一項の規定による指定又は前項の規定による指定の取消しをしたときは、その旨を当該工場に係る事業を所管する大臣に通知するものとする。

(エネルギー管理者)
第八条  第一種特定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その設置している第一種エネルギー管理指定工場ごとに、政令で定める基準に従つて、エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから、エネルギー管理者を選任しなければならない。ただし、第一種特定事業者のうち次に掲げる者(以下「第一種指定事業者」という。)は、この限りでない。
一  第一種エネルギー管理指定工場のうち製造業その他の政令で定める業種に属する事業の用に供する工場であつて、専ら事務所その他これに類する用途に供するもののうち政令で定めるものを設置している者
二  第一種エネルギー管理指定工場のうち前号に規定する業種以外の業種に属する事業の用に供する工場を設置している者
2  第一種特定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、エネルギー管理者の選任、死亡又は解任について経済産業大臣に届け出なければならない。

(エネルギー管理士免状)
第九条  エネルギー管理士免状は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、経済産業大臣がこれを交付する。
一  エネルギー管理士試験に合格した者
二  前号に掲げる者と同等以上の学識及び経験を有していると経済産業大臣が認定した者
2  エネルギー管理士免状の交付に関する手続は、経済産業省令で定める。

(エネルギー管理士試験)
第十条  エネルギー管理士試験は、経済産業大臣が行う。
2  経済産業大臣は、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、エネルギー管理士試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
3  エネルギー管理士試験の課目、受験手続その他エネルギー管理士試験の実施細目は、経済産業省令で定める。

(エネルギー管理者の職務)
第十一条  エネルギー管理者は、第一種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用の合理化に関し、エネルギーを消費する設備の維持、エネルギーの使用の方法の改善及び監視その他経済産業省令で定める業務を管理する。

(エネルギー管理者等の義務)
第十二条  エネルギー管理者は、その職務を誠実に行わなければならない。
2  第一種特定事業者(第一種指定事業者を除く。)は、エネルギーの使用の合理化に関し、エネルギー管理者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。
3  第一種エネルギー管理指定工場(第一種指定事業者が設置しているものを除く。)の従業員は、エネルギー管理者がその職務を行う上で必要であると認めてする指示に従わなければならない。

(エネルギー管理員)
第十三条  第一種指定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その設置している第一種エネルギー管理指定工場ごとに、次に掲げる者のうちから、エネルギー管理員を選任しなければならない。
一  経済産業大臣又はその指定する者(以下「指定講習機関」という。)が経済産業省令で定めるところにより行うエネルギーの使用の合理化に関し必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了した者
二  エネルギー管理士免状の交付を受けている者
2  第一種指定事業者は、経済産業省令で定める期間ごとに、前項第一号に掲げる者のうちからエネルギー管理員に選任した者に経済産業大臣又は指定講習機関が経済産業省令で定めるところにより行うエネルギー管理員の資質の向上を図るための講習を受けさせなければならない。
3  第一種指定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、エネルギー管理員の選任、死亡又は解任について経済産業大臣に届け出なければならない。
4  第十一条及び前条第一項の規定はエネルギー管理員に、同条第二項の規定は第一種指定事業者に、同条第三項の規定は第一種指定事業者が設置している第一種エネルギー管理指定工場の従業員に準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「エネルギー管理者」とあるのは、「エネルギー管理員」と読み替えるものとする。

(中長期的な計画の作成)
第十四条  第一種特定事業者は、毎年度、経済産業省令で定めるところにより、第一種エネルギー管理指定工場について第五条第一項に規定する判断の基準となるべき事項において定められたエネルギーの使用の合理化の目標に関し、その達成のための中長期的な計画を作成し、主務大臣に提出しなければならない。
2  前条第一項の規定により同項第一号に掲げる者のうちからエネルギー管理員を選任した第一種指定事業者は、前項の規定により中長期的な計画を作成するときは、経済産業省令で定めるところにより、エネルギー管理士免状の交付を受けている者を参画させなければならない。
3  主務大臣は、第一種特定事業者による第一項の計画の適確な作成に資するため、必要な指針を定めることができる。
4  主務大臣は、前項の指針を定めた場合には、これを公表するものとする。

(定期の報告)
第十五条  第一種特定事業者は、毎年度、経済産業省令で定めるところにより、第一種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用量その他エネルギーの使用の状況(エネルギーの使用の効率及びエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項を含む。)並びにエネルギーを消費する設備及びエネルギーの使用の合理化に関する設備の設置及び改廃の状況に関し、経済産業省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
2  経済産業大臣は、前項の経済産業省令(エネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項に限る。)を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。

(合理化計画に係る指示及び命令)
第十六条  主務大臣は、第一種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用の合理化の状況が第五条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該第一種エネルギー管理指定工場に係る第一種特定事業者に対し、その判断の根拠を示して、エネルギーの使用の合理化に関する計画(以下「合理化計画」という。)を作成し、これを提出すべき旨の指示をすることができる。
2  主務大臣は、合理化計画が当該第一種エネルギー管理指定工場に係るエネルギーの使用の合理化の適確な実施を図る上で適切でないと認めるときは、第一種特定事業者に対し、合理化計画を変更すべき旨の指示をすることができる。
3  主務大臣は、第一種特定事業者が合理化計画を実施していないと認めるときは、当該第一種特定事業者に対し、合理化計画を適切に実施すべき旨の指示をすることができる。
4  主務大臣は、前三項に規定する指示を受けた第一種特定事業者がその指示に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
5  主務大臣は、第一項から第三項までに規定する指示を受けた第一種特定事業者が、正当な理由がなくてその指示に係る措置をとらなかつたときは、審議会等(国家行政組織法 (昭和二十三年法律第百二十号)第八条 に規定する機関をいう。以下同じ。)で政令で定めるものの意見を聴いて、当該第一種特定事業者に対し、その指示に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(第二種エネルギー管理指定工場の指定)
第十七条  経済産業大臣は、第一種エネルギー管理指定工場以外の工場であつて第七条第一項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの年度の使用量が政令で定める数値以上であるものを第一種エネルギー管理指定工場に準じてエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある工場として指定するものとする。
2  工場を設置している者は、当該工場の前年度における前項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの使用量が同項の政令で定める数値以上であるときは、経済産業省令で定めるところにより、当該工場のエネルギーの使用の状況に関し、経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に届け出なければならない。ただし、第一種エネルギー管理指定工場、第七条第二項の規定によりエネルギーの使用の状況に関し届け出なければならない工場及び前項の規定により指定された工場(以下「第二種エネルギー管理指定工場」という。)については、この限りでない。
3  第二種エネルギー管理指定工場を設置している者(以下「第二種特定事業者」という。)は、当該工場につき次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に、第一項の規定による指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  事業を行わなくなつたとき。
二  第一項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの年度の使用量について同項の政令で定める数値以上となる見込みがなくなつたとき。
4  経済産業大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、当該工場につき同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。
5  経済産業大臣は、第二種エネルギー管理指定工場における第一項の政令で定めるところにより算定したエネルギーの年度の使用量が第七条第一項の政令で定める数値以上となつた場合であつて、当該工場を同項の規定により指定するときは、当該工場に係る第一項の指定を取り消すものとする。
6  経済産業大臣は、第一項の規定による指定又は前二項の規定による指定の取消しをしたときは、その旨を当該工場に係る事業を所管する大臣に通知するものとする。

(準用規定)
第十八条  第十二条第二項、第十三条第一項から第三項まで及び第十五条の規定は第二種特定事業者に、第十二条第三項の規定は第二種エネルギー管理指定工場の従業員に準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「エネルギー管理者」とあるのは、「エネルギー管理員」と読み替えるものとする。
2  第十一条及び第十二条第一項の規定は、前項の規定により準用される第十三条第一項の規定により選任されたエネルギー管理員に準用する。

(勧告)
第十九条  主務大臣は、第二種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用の合理化の状況が第五条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該第二種エネルギー管理指定工場に係る第二種特定事業者に対し、その判断の根拠を示して、エネルギーの使用の合理化に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる。

(登録調査機関の調査を受けた場合の特例)
第二十条  第一種特定事業者又は第二種特定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その設置している第一種エネルギー管理指定工場又は第二種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用量その他エネルギーの使用の状況(エネルギーの使用の効率及びエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項を含む。)並びにエネルギーを消費する設備及びエネルギーの使用の合理化に関する設備の設置及び改廃の状況について、経済産業大臣の登録を受けた者(以下「登録調査機関」という。)が行う調査(以下「確認調査」という。)を受けることができる。ただし、第十六条第一項の規定による指示を受けた第一種特定事業者及び前条の規定による勧告を受けた第二種特定事業者は、当該指示又は勧告を受けた日から三年を経過した後でなければ、当該確認調査を受けることができない。
2  登録調査機関は、確認調査をした第一種エネルギー管理指定工場又は第二種エネルギー管理指定工場におけるエネルギーの使用の合理化の状況が、経済産業省令で定めるところにより、第五条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に適合していると認めるときは、その旨を示す書面を交付しなければならない。
3  登録調査機関は、前項の書面の交付をしたときは、遅滞なく、経済産業省令で定めるところにより、その交付をした書面に係る確認調査の結果を主務大臣に報告しなければならない。
4  第二項の書面の交付を受けた次の各号に掲げる工場については、当該書面の交付を受けた日の属する年度においては、それぞれ当該各号に定める規定は適用しない。
一  第一種エネルギー管理指定工場 第十五条第一項及び第十六条
二  第二種エネルギー管理指定工場 第十八条第一項において準用する第十五条及び前条
5  経済産業大臣は、第一項の経済産業省令(エネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項に限る。)を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。
    

第二節 指定試験機関

(指定)
第二十一条  第十条第二項の指定は、経済産業省令で定めるところにより、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
2  経済産業大臣は、第十条第二項の指定をしたときは、試験事務を行わないものとする。

(欠格条項)
第二十二条  次の各号のいずれかに該当する者は、第十条第二項の指定を受けることができない。
一  第三十二条第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
二  その業務を行う役員のうちに、次のいずれかに該当する者がある者
イ この法律又はこの法律に基づく処分に違反し、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
ロ 第二十八条の規定による命令により解任され、解任の日から二年を経過しない者

(指定の基準)
第二十三条  経済産業大臣は、他に第十条第二項の指定を受けた者がなく、かつ、同項の指定の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。
一  職員、設備、試験事務の実施の方法その他の事項についての試験事務の実施に関する計画が、試験事務の適確な実施のために適切なものであること。
二  前号の試験事務の実施に関する計画を適確に実施するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
三  民法 (明治二十九年法律第八十九号)第三十四条 の規定により設立された法人であること。
四  試験事務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて試験事務が不公正になるおそれがないものであること。

(試験事務規程)
第二十四条  指定試験機関は、試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、経済産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2  試験事務規程で定めるべき事項は、経済産業省令で定める。
3  経済産業大臣は、第一項の認可をした試験事務規程が試験事務の公正な実施上不適当となつたと認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務規程を変更すべきことを命ずることができる。

(試験事務の休廃止)
第二十五条  指定試験機関は、経済産業大臣の許可を受けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

(事業計画等)
第二十六条  指定試験機関は、毎事業年度開始前に(第十条第二項の指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、その事業年度の事業計画及び収支予算を作成し、経済産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2  指定試験機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、経済産業大臣に提出しなければならない。

(役員の選任及び解任)
第二十七条  指定試験機関の役員の選任及び解任は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(役員の解任命令)
第二十八条  経済産業大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(この法律に基づく処分を含む。)若しくは試験事務規程に違反したとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。

(エネルギー管理士試験員)
第二十九条  指定試験機関は、試験事務を行う場合において、エネルギー管理士として必要な知識及び能力を有するかどうかの判定に関する事務については、エネルギー管理士試験員(以下「試験員」という。)に行わせなければならない。
2  指定試験機関は、試験員を選任しようとするときは、経済産業省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
3  指定試験機関は、試験員を選任したときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣にその旨を届け出なければならない。試験員に変更があつたときも、同様とする。
4  前条の規定は、試験員に準用する。

(秘密保持義務等)
第三十条  指定試験機関の役員若しくは職員(試験員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2  試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

(適合命令等)
第三十一条  経済産業大臣は、指定試験機関が第二十三条各号(第三号を除く。以下この項において同じ。)のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、指定試験機関に対し、当該各号に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2  経済産業大臣は、前項に定めるもののほか、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。

(指定の取消し等)
第三十二条  経済産業大臣は、指定試験機関が第二十三条第三号に適合しなくなつたときは、第十条第二項の指定を取り消さなければならない。
2  経済産業大臣は、指定試験機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第十条第二項の指定を取り消し、又は期間を定めて試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一  この節の規定に違反したとき。
二  第二十二条第二号に該当するに至つたとき。
三  第二十四条第一項の認可を受けた試験事務規程によらないで試験事務を行つたとき。
四  第二十四条第三項、第二十八条(第二十九条第四項において準用する場合を含む。)又は前条の規定による命令に違反したとき。
五  不正の手段により第十条第二項の指定を受けたとき。

(帳簿の記載)
第三十三条  指定試験機関は、帳簿を備え、試験事務に関し経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。
2  前項の帳簿は、経済産業省令で定めるところにより、保存しなければならない。

(経済産業大臣による試験事務の実施等)
第三十四条  経済産業大臣は、指定試験機関が第二十五条の許可を受けて試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、第三十二条第二項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、試験事務の全部又は一部を自ら行うものとする。
2  経済産業大臣が前項の規定により試験事務の全部若しくは一部を自ら行う場合、指定試験機関が第二十五条の許可を受けて試験事務の全部若しくは一部を廃止する場合又は第三十二条の規定により経済産業大臣が指定試験機関の指定を取り消した場合における試験事務の引継ぎその他の必要な事項については、経済産業省令で定める。

(公示)
第三十五条  経済産業大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一  第十条第二項の指定をしたとき。
二  第二十五条の許可をしたとき。
三  第三十二条の規定により指定を取り消し、又は同条第二項の規定により試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
四  前条第一項の規定により経済産業大臣が試験事務の全部若しくは一部を自ら行うこととするとき、又は自ら行つていた試験事務の全部若しくは一部を行わないこととするとき。
    第三節 指定講習機関


(指定)
第三十六条  第十三条第一項第一号(第十八条第一項において準用する場合を含む。以下この条、第三十八条第一号及び第八十八条第一項において同じ。)の指定は、経済産業省令で定めるところにより、第十三条第一項第一号及び同条第二項(第十八条第一項において準用する場合を含む。第八十八条第一項において同じ。)の講習(以下この節及び第九十四条において「講習」という。)を行おうとする者の申請により行う。
2  第二十二条(第二号ロを除く。)、第二十三条及び第三十二条の規定は第十三条第一項第一号の指定に、第二十四条、第二十六条、第三十条第二項、第三十一条及び第三十三条の規定は指定講習機関に準用する。この場合において、第二十三条中「他に第十条第二項の指定を受けた者がなく、かつ、同項」とあるのは「第十三条第一項第一号」と、同条第一号、第二号及び第四号、第二十四条第一項及び第三項、第三十条第二項、第三十一条第二項、第三十二条第二項並びに第三十三条第一項中「試験事務」とあるのは「講習の業務」と、第二十四条及び第三十二条第二項第三号中「試験事務規程」とあるのは「講習業務規程」と、第二十六条第一項中「第十条第二項」とあるのは「第十三条第一項第一号」と、第三十二条第二項第四号中「、第二十八条(第二十九条第四項において準用する場合を含む。)又は」とあるのは「又は」と読み替えるものとする。

(講習の業務の休廃止)
第三十七条  指定講習機関は、講習の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、経済産業省令で定める期間内に、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

(公示)
第三十八条  経済産業大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一  第十三条第一項第一号の指定をしたとき。
二  第三十六条第二項において準用する第三十二条の規定により指定を取り消し、又は同項において準用する同条第二項の規定により講習の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
三  前条の規定による届出があつたとき。
    第四節 登録調査機関


(登録)
第三十九条  第二十条第一項の登録(以下この節において「登録」という。)は、経済産業省令で定めるところにより、確認調査を行おうとする者の申請により行う。

(欠格条項)
第四十条  次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
一  この法律又はこの法律に基づく処分に違反し、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二  第四十九条の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三  法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの

(登録の基準)
第四十一条  経済産業大臣は、第三十九条の規定により登録を申請した者が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、経済産業省令で定める。
一  エネルギー管理士免状の交付を受けている者が確認調査を実施し、その人数が二名以上であること。
二  次に掲げる確認調査の信頼性の確保のための措置がとられていること。
イ 確認調査を行う部門に専任の管理者を置くこと。
ロ 確認調査の業務の管理及び精度の確保に関する文書が作成されていること。
ハ ロに掲げる文書に記載されたところに従い確認調査の業務の管理及び精度の確保を行う専任の部門を置くこと。
2  登録は、登録調査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
一  登録年月日及び登録番号
二  登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

(登録の更新)
第四十二条  登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
2  前三条の規定は、前項の登録の更新に準用する。

(調査の義務)
第四十三条  登録調査機関は、確認調査を行うことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、確認調査を行わなければならない。
2  登録調査機関は、公正に、かつ、経済産業省令で定める方法により確認調査を行わなければならない。
3  登録調査機関は、その事業を実質的に支配している者その他の当該登録調査機関と著しい利害関係を有する事業者として経済産業省令で定めるものが設置している工場について、確認調査を行つてはならない。

(事業所の変更)
第四十四条  登録調査機関は、確認調査の業務を行う事業所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、経済産業大臣に届け出なければならない。

(調査業務規程)
第四十五条  登録調査機関は、確認調査の業務に関する規程(以下「調査業務規程」という。)を定め、確認調査の業務の開始前に、経済産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2  調査業務規程には、確認調査の実施方法、確認調査に関する料金その他の経済産業省令で定める事項を定めておかなければならない。

(調査の業務の休廃止)
第四十六条  登録調査機関は、確認調査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

(財務諸表等の備置き及び閲覧等)
第四十七条  登録調査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(これらのものが電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)で作成され、又はその作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び第九十九条第二号において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事業所に備え置かなければならない。
2  第一種特定事業者又は第二種特定事業者その他の利害関係人は、登録調査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録調査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一  財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  前号の書面の謄本又は抄本の請求
三  財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を経済産業省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四  前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて経済産業省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記録した書面の交付の請求

(改善命令)
第四十八条  経済産業大臣は、登録調査機関が第四十三条第一項又は第二項の規定に違反していると認めるときは、その登録調査機関に対し、確認調査を行うべきこと又は確認調査の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(登録の取消し等)
第四十九条  経済産業大臣は、登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消し、又は期間を定めて確認調査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一  第四十条第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
二  第四十三条第三項、第四十四条、第四十五条第一項、第四十六条、第四十七条第一項又は第五十一条において準用する第三十三条の規定に違反したとき。
三  正当な理由がないのに第四十七条第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
四  前条又は第五十一条において準用する第三十一条第一項の規定による命令に違反したとき。
五  不正な手段により登録を受けたとき。

(公示)
第五十条  経済産業大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一  登録をしたとき。
二  第四十四条又は第四十六条の規定による届出があつたとき。
三  前条の規定により登録を取り消し、又は確認調査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。

(準用規定)
第五十一条  第三十条第一項、第三十一条第一項及び第三十三条の規定は、登録調査機関に準用する。この場合において、第三十条第一項中「職員(試験員を含む。次項において同じ。)」とあるのは「職員」と、同項及び第三十三条第一項中「試験事務」とあるのは「確認調査の業務」と、第三十一条第一項中「第二十三条各号(第三号を除く。以下この項において同じ。)」とあるのは「第四十一条第一項各号」と読み替えるものとする。
   


第四章 輸送に係る措置

   第一節 貨物の輸送に係る措置

     第一款 貨物輸送事業者に係る措置

(貨物輸送事業者の判断の基準となるべき事項)
第五十二条  経済産業大臣及び国土交通大臣は、貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、次に掲げる事項並びに貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の目標及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関し、貨物輸送事業者(本邦内の各地間において発着する他人又は自らの貨物の輸送を、業として、エネルギーを使用して行う者をいう。以下同じ。)の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
一  エネルギーの消費量との対比における性能が優れている輸送用機械器具の使用
二  輸送用機械器具のエネルギーの使用の合理化に資する運転又は操縦
三  輸送能力の高い輸送用機械器具の使用
四  輸送用機械器具の輸送能力の効率的な活用
2  第五条第二項の規定は、前項に規定する判断の基準となるべき事項に準用する。

(指導及び助言)
第五十三条  国土交通大臣は、貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、貨物輸送事業者に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、同項各号に掲げる事項の実施について必要な指導及び助言をすることができる。

(特定貨物輸送事業者の指定)
第五十四条  国土交通大臣は、貨物輸送事業者であつて、政令で定める貨物の輸送の区分(以下「貨物輸送区分」という。)ごとに政令で定める輸送能力が政令で定める基準以上であるものを、貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある者として、当該貨物輸送区分ごとに指定するものとする。
2  貨物輸送事業者は、貨物輸送区分ごとに前年度の末日における前項の政令で定める輸送能力が同項の政令で定める基準以上であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その輸送能力に関し、当該貨物輸送区分ごとに、国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。ただし、同項の規定により指定された貨物輸送事業者(以下「特定貨物輸送事業者」という。)の当該指定に係る貨物輸送区分については、この限りでない。
3  特定貨物輸送事業者は、当該指定に係る貨物輸送区分につき、次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に、当該貨物輸送区分に係る指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  貨物の輸送の事業を行わなくなつたとき。
二  第一項の政令で定める輸送能力について同項の政令で定める基準以上となる見込みがなくなつたとき。
4  国土交通大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。

(中長期的な計画の作成)
第五十五条  特定貨物輸送事業者は、前条第一項の規定による指定を受けた日の属する年度の翌年度以降、毎年度、国土交通省令で定めるところにより、第五十二条第一項に規定する判断の基準となるべき事項において定められた貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の目標に関し、当該指定に係る貨物輸送区分ごとに、その達成のための中長期的な計画を作成し、国土交通大臣に提出しなければならない。

(定期の報告)
第五十六条  特定貨物輸送事業者は、第五十四条第一項の規定による指定を受けた日の属する年度の翌年度以降、毎年度、国土交通省令で定めるところにより、貨物の輸送に係るエネルギーの使用量その他貨物の輸送に係るエネルギーの使用の状況(貨物の輸送に係るエネルギーの使用の効率及び貨物の輸送に係るエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項を含む。)及び貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施の状況に関し、当該指定に係る貨物輸送区分ごとに、国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に報告しなければならない。
2  国土交通大臣は、前項の国土交通省令(貨物の輸送に係るエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項に限る。)を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。

(勧告及び命令)
第五十七条  国土交通大臣は、特定貨物輸送事業者の第五十四条第一項の規定による指定に係る貨物輸送区分について、貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の状況が第五十二条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該特定貨物輸送事業者に対し、その判断の根拠を示して、当該貨物輸送区分に係る貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる。
2  国土交通大臣は、前項に規定する勧告を受けた特定貨物輸送事業者がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
3  国土交通大臣は、第一項に規定する勧告を受けた特定貨物輸送事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、審議会等で政令で定めるものの意見を聴いて、当該特定貨物輸送事業者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
     第二款 荷主に係る措置


(荷主の努力)
第五十八条  荷主(自らの事業に関して自らの貨物を継続して貨物輸送事業者に輸送させる者をいう。以下同じ。)は、基本方針の定めるところに留意して、次に掲げる措置を適確に実施することにより、貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に資するよう努めなければならない。
一  エネルギーの消費量との対比における性能が優れている輸送方法を選択するための措置
二  定量で提供される輸送力の利用効率の向上のための措置

(荷主の判断の基準となるべき事項)
第五十九条  経済産業大臣及び国土交通大臣は、荷主が貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、前条各号に掲げる措置並びに当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の目標及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関し、荷主の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
2  第五条第二項の規定は、前項に規定する判断の基準となるべき事項に準用する。

(指導及び助言)
第六十条  主務大臣は、荷主が貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、荷主に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、第五十八条各号に掲げる措置の実施について必要な指導及び助言をすることができる。

(特定荷主の指定)
第六十一条  経済産業大臣は、荷主であつて、政令で定めるところにより算定した貨物輸送事業者に輸送させる貨物の年度の輸送量が政令で定める量以上であるものを、貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある者として指定するものとする。
2  荷主は、前年度における前項の政令で定めるところにより算定した貨物輸送事業者に輸送させる貨物の輸送量が同項の政令で定める量以上であるときは、経済産業省令で定めるところにより、その輸送量に関し、経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に届け出なければならない。ただし、同項の規定により指定された荷主(以下「特定荷主」という。)については、この限りでない。
3  特定荷主は、次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に、第一項の規定による指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  自らの事業に関して自らの貨物を継続して貨物輸送事業者に輸送させることをやめたとき。
二  第一項の政令で定めるところにより算定した貨物輸送事業者に輸送させる貨物の年度の輸送量について同項の政令で定める量以上となる見込みがなくなつたとき。
4  経済産業大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。
5  経済産業大臣は、第一項の規定による指定又は前項の規定による指定の取消しをしたときは、その旨を当該荷主の事業を所管する大臣に通知するものとする。

(計画の作成)
第六十二条  特定荷主は、毎年度、経済産業省令で定めるところにより、第五十九条第一項に規定する判断の基準となるべき事項において定められた貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の目標に関し、その達成のための計画を作成し、主務大臣に提出しなければならない。

(定期の報告)
第六十三条  特定荷主は、毎年度、経済産業省令で定めるところにより、貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用量その他当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用の状況(当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用の効率及び当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項を含む。)及び当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施の状況に関し、経済産業省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
2  経済産業大臣は、前項の経済産業省令(貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用に伴つて発生する二酸化炭素の排出量に係る事項に限る。)を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。

(勧告及び命令)
第六十四条  主務大臣は、特定荷主が貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の状況が第五十九条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該特定荷主に対し、その判断の根拠を示して、当該貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる。
2  主務大臣は、前項に規定する勧告を受けた特定荷主がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
3  主務大臣は、第一項に規定する勧告を受けた特定荷主が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、審議会等で政令で定めるものの意見を聴いて、当該特定荷主に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(国土交通大臣の意見)
第六十五条  国土交通大臣は、貨物輸送事業者の貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適確な実施を確保するため特に必要があると認めるときは、第六十条又は前条の規定の運用に関し、主務大臣に意見を述べることができる。
    第二節 旅客の輸送に係る措置等


(旅客輸送事業者の判断の基準となるべき事項)
第六十六条  経済産業大臣及び国土交通大臣は、旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、次に掲げる事項並びに旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の目標及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関し、旅客輸送事業者(本邦内の各地間において発着する旅客の輸送を、業として、エネルギーを使用して行う者をいう。以下同じ。)の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
一  エネルギーの消費量との対比における性能が優れている輸送用機械器具の使用
二  輸送用機械器具のエネルギーの使用の合理化に資する運転又は操縦
三  旅客を乗せないで走行し、又は航行する距離の縮減
2  第五条第二項の規定は、前項に規定する判断の基準となるべき事項に準用する。

(指導及び助言)
第六十七条  国土交通大臣は、旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、旅客輸送事業者に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、同項各号に掲げる事項の実施について必要な指導及び助言をすることができる。

(特定旅客輸送事業者の指定)
第六十八条  国土交通大臣は、旅客輸送事業者であつて、政令で定める旅客の輸送の区分(以下「旅客輸送区分」という。)ごとに政令で定める輸送能力が政令で定める基準以上であるものを、旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある者として、当該旅客輸送区分ごとに指定するものとする。
2  旅客輸送事業者は、旅客輸送区分ごとに前年度の末日における前項の政令で定める輸送能力が同項の政令で定める基準以上であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その輸送能力に関し、当該旅客輸送区分ごとに、国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。ただし、同項の規定により指定された旅客輸送事業者(以下「特定旅客輸送事業者」という。)の当該指定に係る旅客輸送区分については、この限りでない。
3  特定旅客輸送事業者は、当該指定に係る旅客輸送区分につき、次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に、当該旅客輸送区分に係る指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  旅客の輸送の事業を行わなくなつたとき。
二  第一項の政令で定める輸送能力について同項の政令で定める基準以上となる見込みがなくなつたとき。
4  国土交通大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。

(準用規定)
第六十九条  第五十五条から第五十七条までの規定は、特定旅客輸送事業者に準用する。この場合において、第五十五条中「前条第一項」とあるのは「第六十八条第一項」と、「第五十二条第一項」とあるのは「第六十六条第一項」と、「貨物の輸送」とあるのは「旅客の輸送」と、「貨物輸送区分」とあるのは「旅客輸送区分」と、第五十六条第一項中「第五十四条第一項」とあるのは「第六十八条第一項」と、「貨物の輸送」とあるのは「旅客の輸送」と、「貨物輸送区分」とあるのは「旅客輸送区分」と、同条第二項中「貨物の輸送」とあるのは「旅客の輸送」と、第五十七条第一項中「第五十四条第一項」とあるのは「第六十八条第一項」と、「貨物輸送区分」とあるのは「旅客輸送区分」と、「貨物の輸送」とあるのは「旅客の輸送」と、「第五十二条第一項」とあるのは「第六十六条第一項」と読み替えるものとする。

(事業者の努力)
第七十条  事業者は、基本方針の定めるところに留意して、その従業員の通勤における公共交通機関の利用の推進その他の措置を適確に実施することにより、輸送に係るエネルギーの使用の合理化に資するよう努めなければならない。
    第三節 航空輸送の特例


(航空輸送事業者に対する特例)
第七十一条  国土交通大臣は、航空輸送事業者(本邦内の各地間において発着する貨物又は旅客の輸送を、業として、航空機を使用して行う者をいう。以下同じ。)であつて、政令で定める輸送能力が政令で定める基準以上であるものを貨物又は旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある者として指定するものとする。
2  第五十四条及び第六十八条の規定は、航空輸送事業者には適用しない。
3  航空輸送事業者は、前年度の末日における第一項の政令で定める輸送能力が同項の政令で定める基準以上であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その輸送能力に関し、国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。ただし、同項の規定により指定された航空輸送事業者(以下「特定航空輸送事業者」という。)については、この限りでない。
4  特定航空輸送事業者は、次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に、第一項の規定による指定を取り消すべき旨の申出をすることができる。
一  貨物及び旅客の輸送の事業を行わなくなつたとき。
二  第一項の政令で定める輸送能力について同項の政令で定める基準以上となる見込みがなくなつたとき。
5  国土交通大臣は、前項の申出があつた場合において、その申出に理由があると認めるときは、遅滞なく、第一項の規定による指定を取り消すものとする。前項の申出がない場合において、同項各号のいずれかに掲げる事由が生じたと認められるときも、同様とする。
6  第五十五条から第五十七条までの規定は、特定航空輸送事業者に準用する。この場合において、第五十五条中「前条第一項」とあるのは「第七十一条第一項」と、「第五十二条第一項」とあるのは「第五十二条第一項及び第六十六条第一項」と、「貨物の輸送」とあるのは「貨物又は旅客の輸送」と、「当該指定に係る貨物輸送区分ごとに、その達成」とあるのは「その達成」と、第五十六条第一項中「第五十四条第一項」とあるのは「第七十一条第一項」と、「貨物の輸送」とあるのは「貨物又は旅客の輸送」と、「当該指定に係る貨物輸送区分ごとに、国土交通省令」とあるのは「国土交通省令」と、同条第二項中「貨物の輸送」とあるのは「貨物又は旅客の輸送」と、第五十七条第一項中「第五十四条第一項の規定による指定に係る貨物輸送区分について、貨物の輸送」とあるのは「貨物又は旅客の輸送」と、「第五十二条第一項」とあるのは「第五十二条第一項及び第六十六条第一項」と、「当該貨物輸送区分に係る貨物の輸送」とあるのは「貨物又は旅客の輸送」と読み替えるものとする。
   


第五章 建築物に係る措置

(建築物の建築をしようとする者等の努力)
第七十二条  次に掲げる者は、基本方針の定めるところに留意して、建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び建築物に設ける空気調和設備その他の政令で定める建築設備(以下「空気調和設備等」という。)に係るエネルギーの効率的利用のための措置を適確に実施することにより、建築物に係るエネルギーの使用の合理化に資するよう努めなければならない。
一  建築物の建築をしようとする者
二  建築物の所有者(所有者と管理者が異なる場合にあつては、管理者。以下同じ。)
三  建築物の直接外気に接する屋根、壁又は床(これらに設ける窓その他の開口部を含む。以下同じ。)の修繕又は模様替をしようとする者
四  建築物への空気調和設備等の設置又は建築物に設けた空気調和設備等の改修をしようとする者

(建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準となるべき事項)
第七十三条  経済産業大臣及び国土交通大臣は、建築物に係るエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、前条に規定する措置に関し建築主等(同条第一号、第三号及び第四号に掲げる者をいう。以下同じ。)及び政令で定める規模以上の建築物(以下「特定建築物」という。)の所有者の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
2  第五条第二項の規定は、前項に規定する判断の基準となるべき事項に準用する。

(建築物に係る指導及び助言等)
第七十四条  所管行政庁(建築主事を置く市町村又は特別区の区域にあつては当該市町村又は特別区の長をいい、その他の市町村又は特別区の区域にあつては都道府県知事をいう。ただし、建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第九十七条の二第一項 又は第九十七条の三第一項 の規定により建築主事を置く市町村又は特別区の区域内の政令で定める建築物にあつては、都道府県知事とする。以下同じ。)は、建築物(住宅を除く。以下この項において同じ。)について第七十二条に規定する措置の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、建築主等又は特定建築物(住宅を除く。)の所有者に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、建築物の設計、施工及び維持保全に係る事項について必要な指導及び助言をすることができる。
2  国土交通大臣は、住宅について第七十二条に規定する措置の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に準拠して、住宅の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び住宅に設ける空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用について住宅の設計、施工及び維持保全に関する指針を定め、これを公表するものとする。

(特定建築物に係る届出、指示等)
第七十五条  次の各号のいずれかに掲げる行為をしようとする者(以下「特定建築主等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、当該各号に係る建築物の設計及び施工に係る事項のうちそれぞれ当該各号に定める措置に関するものを所管行政庁に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
一  特定建築物の新築若しくは政令で定める規模以上の改築又は建築物の政令で定める規模以上の増築 当該建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び当該建築物に設ける空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置
二  特定建築物の直接外気に接する屋根、壁又は床について行う政令で定める規模以上の修繕又は模様替 当該特定建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止のための措置
三  特定建築物への空気調和設備等の設置又は特定建築物に設けた空気調和設備等についての政令で定める改修 当該空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置
2  所管行政庁は、前項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る事項が第七十三条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該届出をした者に対し、その判断の根拠を示して、当該届出に係る事項を変更すべき旨を指示することができる。
3  所管行政庁は、前項に規定する指示を受けた者が正当な理由がなくてその指示に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
4  第一項の規定による届出をした者(届出をした者と当該届出に係る建築物の管理者が異なる場合にあつては管理者とし、当該建築物が譲り渡された場合にあつては譲り受けた者(譲り受けた者と当該建築物の管理者が異なる場合にあつては管理者)とする。)は、国土交通省令で定めるところにより、定期に、その届出に係る事項に関する当該建築物の維持保全の状況について、所管行政庁に報告しなければならない。
5  所管行政庁は、前項の規定による報告があつた場合において、当該報告に係る事項が第七十三条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該報告をした者に対し、その判断の根拠を示して、エネルギーの効率的利用に資する維持保全をすべき旨の勧告をすることができる。
6  前各項の規定は、法令若しくは条例の定める現状変更の規制及び保存のための措置その他の措置がとられていることにより第七十二条に規定する措置をとることが困難なものとして政令で定める建築物又は仮設の建築物であつて政令で定めるものには、適用しない。

(建築材料に係る指導及び助言)
第七十六条  経済産業大臣は、第七十三条第一項に規定する判断の基準となるべき事項又は第七十四条第二項に規定する指針に適合する建築物が建築されることを確保するため特に必要があると認めるときは、建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止の用に供される建築材料を製造し、加工し、又は輸入する事業を行う者に対し、当該判断の基準となるべき事項又は当該指針を勘案して、当該建築材料の断熱性に係る品質の向上及び当該品質の表示に関し必要な指導及び助言をすることができる。
   第六章 機械器具に係る措置


(製造事業者等の努力)
第七十七条  エネルギーを消費する機械器具の製造又は輸入の事業を行う者(以下「製造事業者等」という。)は、基本方針の定めるところに留意して、その製造又は輸入に係る機械器具につき、エネルギーの消費量との対比における機械器具の性能の向上を図ることにより、機械器具に係るエネルギーの使用の合理化に資するよう努めなければならない。

(製造事業者等の判断の基準となるべき事項)
第七十八条  エネルギーを消費する機械器具のうち、自動車(前条に規定する性能の向上を図ることが特に必要なものとして政令で定めるものに限る。以下同じ。)その他我が国において大量に使用され、かつ、その使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具であつて当該性能の向上を図ることが特に必要なものとして政令で定めるもの(以下「特定機器」という。)については、経済産業大臣(自動車にあつては、経済産業大臣及び国土交通大臣。以下この章及び第八十七条第十一項において同じ。)は、特定機器ごとに、当該性能の向上に関し製造事業者等の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。
2  前項に規定する判断の基準となるべき事項は、当該特定機器のうち前条に規定する性能が最も優れているものの当該性能、当該特定機器に関する技術開発の将来の見通しその他の事情を勘案して定めるものとし、これらの事情の変動に応じて必要な改定をするものとする。

(性能の向上に関する勧告及び命令)
第七十九条  経済産業大臣は、製造事業者等であつてその製造又は輸入に係る特定機器の生産量又は輸入量が政令で定める要件に該当するものが製造し、又は輸入する特定機器につき、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして第七十七条に規定する性能の向上を相当程度行う必要があると認めるときは、当該製造事業者等に対し、その目標を示して、その製造又は輸入に係る当該特定機器の当該性能の向上を図るべき旨の勧告をすることができる。
2  経済産業大臣は、前項に規定する勧告を受けた製造事業者等がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
3  経済産業大臣は、第一項に規定する勧告を受けた製造事業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつた場合において、当該特定機器に係るエネルギーの使用の合理化を著しく害すると認めるときは、審議会等で政令で定めるものの意見を聴いて、当該製造事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(表示)
第八十条  経済産業大臣は、特定機器(家庭用品品質表示法 (昭和三十七年法律第百四号)第二条第一項第一号 に規定する家庭用品であるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)について、特定機器ごとに、次に掲げる事項を定め、これを告示するものとする。
一  特定機器のエネルギー消費効率(エネルギーの消費量との対比における特定機器の性能として経済産業省令(自動車にあつては、経済産業省令、国土交通省令)で定めるところにより算定した数値をいう。以下同じ。)に関し製造事業者等が表示すべき事項
二  表示の方法その他エネルギー消費効率の表示に際して製造事業者等が遵守すべき事項

(表示に関する勧告及び命令)
第八十一条  経済産業大臣は、製造事業者等が特定機器について前条の規定により告示されたところに従つてエネルギー消費効率に関する表示をしていないと認めるときは、当該製造事業者等に対し、その製造又は輸入に係る特定機器につき、その告示されたところに従つてエネルギー消費効率に関する表示をすべき旨の勧告をすることができる。
2  経済産業大臣は、前項に規定する勧告を受けた製造事業者等がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
3  経済産業大臣は、第一項に規定する勧告を受けた製造事業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつた場合において、当該特定機器に係るエネルギーの使用の合理化を著しく害すると認めるときは、審議会等で政令で定めるものの意見を聴いて、当該製造事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
   第七章 雑則


(財政上の措置等)
第八十二条  国は、エネルギーの使用の合理化等を促進するために必要な財政上、金融上及び税制上の措置を講ずるよう努めなければならない。

(科学技術の振興)
第八十三条  国は、エネルギーの使用の合理化等の促進に資する科学技術の振興を図るため、研究開発の推進及びその成果の普及等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(国民の理解を深める等のための措置)
第八十四条  国は、教育活動、広報活動等を通じて、エネルギーの使用の合理化等に関する国民の理解を深めるとともに、その実施に関する国民の協力を求めるよう努めなければならない。

(地方公共団体の教育活動等における配慮)
第八十五条  地方公共団体は、教育活動、広報活動等を行うに当たつては、できる限り、エネルギーの使用の合理化等に関する地域住民の理解の増進に資するように配慮するものとする。

(一般消費者への情報の提供)
第八十六条  一般消費者に対するエネルギーの供給の事業を行う者、エネルギーを消費する機械器具の小売の事業を行う者その他その事業活動を通じて一般消費者が行うエネルギーの使用の合理化につき協力を行うことができる事業者は、消費者のエネルギーの使用状況に関する通知、エネルギーの消費量との対比における機械器具の性能の表示等一般消費者が行うエネルギーの使用の合理化に資する情報を提供するよう努めなければならない。

(報告及び立入検査)
第八十七条  経済産業大臣は、第七条第一項及び第四項並びに第十七条第一項及び第四項の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、工場においてエネルギーを使用して事業を行う者に対し、その工場における業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、工場に立ち入り、エネルギーを消費する設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2  経済産業大臣は、第八条第一項及び第十三条第一項(第十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、第一種特定事業者若しくは第二種特定事業者に対し、第一種エネルギー管理指定工場若しくは第二種エネルギー管理指定工場における業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、第一種エネルギー管理指定工場若しくは第二種エネルギー管理指定工場に立ち入り、エネルギーを消費する設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
3  主務大臣は、第三章第一節(第七条第一項及び第四項、第八条第一項、第十三条第一項(第十八条第一項において準用する場合を含む。)並びに第十七条第一項及び第四項を除く。)の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、第一種特定事業者若しくは第二種特定事業者に対し、第一種エネルギー管理指定工場若しくは第二種エネルギー管理指定工場における業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、第一種エネルギー管理指定工場若しくは第二種エネルギー管理指定工場に立ち入り、エネルギーを消費する設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
4  経済産業大臣は、第三章第二節及び第三節の規定の施行に必要な限度において、指定試験機関若しくは指定講習機関に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告させ、又はその職員に、指定試験機関若しくは指定講習機関の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
5  経済産業大臣は、第三章第四節の規定の施行に必要な限度において、登録調査機関に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告させ、又はその職員に、登録調査機関の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
6  国土交通大臣は、第五十四条第一項及び第四項、第六十八条第一項及び第四項並びに第七十一条第一項及び第五項の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、貨物輸送事業者、旅客輸送事業者若しくは航空輸送事業者(以下この項において単に「輸送事業者」という。)に対し、貨物若しくは旅客の輸送に係る業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、輸送事業者の事務所その他の事業場、輸送用機械器具の所在する場所若しくは輸送用機械器具に立ち入り、輸送用機械器具、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
7  国土交通大臣は、第四章(第五十四条第一項及び第四項、第一節第二款、第六十八条第一項及び第四項並びに第七十一条第一項及び第五項を除く。)の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、特定貨物輸送事業者、特定旅客輸送事業者若しくは特定航空輸送事業者(以下この項において単に「特定輸送事業者」という。)に対し、貨物若しくは旅客の輸送に係る業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、特定輸送事業者の事務所その他の事業場、輸送用機械器具の所在する場所若しくは輸送用機械器具に立ち入り、輸送用機械器具、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
8  経済産業大臣は、第六十一条第一項及び第四項の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、荷主に対し、貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係る業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、荷主の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
9  主務大臣は、第四章第一節第二款(第六十一条第一項及び第四項を除く。)の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、特定荷主に対し、貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係る業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、特定荷主の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
10  所管行政庁は、第五章の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、特定建築主等若しくは第七十五条第四項の規定による報告をすべき者に対し、特定建築物の設計及び施工若しくは維持保全に係る事項に関し報告させ、又はその職員に、特定建築物若しくは特定建築物の工事現場に立ち入り、特定建築物、建築設備、書類その他の物件を検査させることができる。
11  経済産業大臣は、前章の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、特定機器の製造事業者等に対し、特定機器に係る業務の状況に関し報告させ、又はその職員に、特定機器の製造事業者等の事務所、工場若しくは倉庫に立ち入り、特定機器、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
12  前各項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
13  第一項から第十一項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(手数料)
第八十八条  エネルギー管理士試験を受けようとする者、第九条第一項第二号の規定による認定を受けようとする者、指定試験機関がその試験事務を行うエネルギー管理士試験に合格したことによりエネルギー管理士免状の交付を受けようとする者、エネルギー管理士免状の再交付を受けようとする者、第十三条第一項第一号の講習(指定講習機関が行うものを除く。)を受けようとする者又は同条第二項の講習(指定講習機関が行うものを除く。)を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
2  前項の手数料は、指定試験機関がその試験事務を行うエネルギー管理士試験を受けようとする者の納めるものについては当該指定試験機関の、その他のものについては国庫の収入とする。

(聴聞の方法の特例)
第八十九条  第二十八条(第二十九条第四項において準用する場合を含む。)、第三十二条(第三十六条第二項において準用する場合を含む。)又は第四十九条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
2  前項の聴聞の主宰者は、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十七条第一項 の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。

(指定試験機関がした処分等に係る不服申立て)
第九十条  指定試験機関が行う試験事務に係る処分(試験の結果についての処分を除く。)又はその不作為について不服がある者は、経済産業大臣に対し、行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。

(経過措置の命令への委任)
第九十一条  この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(主務大臣等)
第九十二条  第三章第一節及び第八十七条第三項における主務大臣は、経済産業大臣及び当該工場に係る事業を所管する大臣とする。
2  第四章第一節第二款及び第八十七条第九項における主務大臣は、経済産業大臣及び当該荷主の事業を所管する大臣とする。
3  この法律による権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。
   第八章 罰則


第九十三条  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一  第三十条第一項の規定に違反してその職務に関して知り得た秘密を漏らした者
二  第四十九条の規定による確認調査の業務の停止の命令に違反した者
三  第五十一条において準用する第三十条第一項の規定に違反してその職務に関して知り得た秘密を漏らした者

第九十四条  第三十二条第二項(第三十六条第二項において準用する場合を含む。)の規定による試験事務又は講習の業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定講習機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第九十五条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一  第八条第一項又は第十三条第一項(第十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
二  第十六条第五項、第五十七条第三項(第六十九条及び第七十一条第六項において準用する場合を含む。)、第六十四条第三項、第七十九条第三項又は第八十一条第三項の規定による命令に違反した者

第九十六条  次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一  第七条第二項、第十七条第二項、第四十六条、第五十四条第二項、第六十一条第二項、第六十八条第二項、第七十一条第三項又は第七十五条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二  第十四条第一項、第五十五条(第六十九条及び第七十一条第六項において準用する場合を含む。)若しくは第六十二条の規定による提出をしなかつた者又は第十四条第二項の規定に違反した者
三  第十五条第一項(第十八条第一項において準用する場合を含む。)、第五十六条第一項(第六十九条及び第七十一条第六項において準用する場合を含む。)、第六十三条第一項、第七十五条第四項若しくは第八十七条第一項から第三項まで若しくは第五項から第十一項までの規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同条第一項から第三項まで若しくは第五項から第十一項までの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
四  第五十一条において準用する第三十三条第一項の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は第五十一条において準用する第三十三条第二項の規定に違反して帳簿を保存しなかつた者

第九十七条  次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定講習機関の役員又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
一  第二十五条の許可を受けないで試験事務の全部を廃止したとき。
二  第三十三条第一項(第三十六条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は第三十三条第二項(第三十六条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿を保存しなかつたとき。
三  第三十七条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
四  第八十七条第四項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第九十八条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第九十三条第二号若しくは第三号、第九十五条又は第九十六条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

第九十九条  次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の過料に処する。
一  第八条第二項又は第十三条第三項(第十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二  第四十七条第一項の規定に違反して財務諸表等を備え置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第二項各号の規定による請求を拒んだ者

   
   
附 則 (平成二〇年五月三〇日法律第四七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十一年四月一日から施行する。ただし、附則第五条の規定はこの法律の公布の日から、第二条並びに次条並びに附則第三条、第八条及び第九条の規定は平成二十二年四月一日から施行する。

(第二条の規定による改正に伴う経過措置)
第二条  第二条の規定による改正後のエネルギーの使用の合理化に関する法律(以下「第二条による改正後の法」という。)第七条の四第二項に規定する第一種特定事業者についての第二条による改正後の法第八条第一項の規定の適用については、平成二十三年三月三十一日までは、同項中「エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから」とあるのは、「エネルギー管理士免状の交付を受けている者又は政令で定める基準に従つて政令で定める者のうちから」とする。

(特定建築物に関する経過措置)
第三条  第二条の規定の施行前に同条の規定による改正前のエネルギーの使用の合理化に関する法律第七十五条第一項の規定による届出をした者は、政令で定めるところにより、第二条による改正後の法第七十五条第一項又は第七十五条の二第一項の規定による届出をしたものとみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第六条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後のエネルギーの使用の合理化に関する法律(以下「新法」という。)の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


 
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